白トラ行為の行政処分、9月下旬から厳罰化へ|処分裁量引き上げの内容を解説

国土交通省は令和8年7月30日、白ナンバー車両を使った無許可運送(白トラ行為)などに対する行政処分を、より厳しい内容に引き上げる改正案の意見募集を開始しました。実施は9月下旬の予定です。令和8年4月の規制強化に続き、違反した場合のペナルティそのものが重くなる動きのため、今回はポイントを整理します。

まず前提のおさらい — 令和8年4月の白トラ規制

令和8年4月1日から、無許可で有償運送を行う「白トラ行為」への規制がすでに強化されています。白トラ業者に運送を依頼した荷主・元請け側も罰則(100万円以下の罰金)の対象になったほか、下請けを重ねる「多重下請け構造」を是正するため、運送事業者には下請けを原則2次までとする努力義務も課されました。詳しくは前回記事「白ナンバーはどこまでOK?建設業がおさえておきたい「白トラ規制」の注意点」で解説しています。

今回の動き — 行政処分の「処分裁量」引き上げへ

4月の法改正で罰則の枠組みは強化されましたが、実際に違反業者へ科す行政処分(車両の使用停止など)の重さを決めているのは、国交省が定める「処分基準」です。今回、国交省はこの処分基準そのものを見直し、白トラ行為をはじめとする悪質な違反に対する処分をさらに重くする改正案を示しました。あわせて白タク・白バス行為についても同様の引き上げが提案されています。(出典: トラックニュース)

何が変わるのか — 車両使用停止日数の引き上げ内容

処分基準では、違反の内容ごとに、初犯・再違反・再々違反の段階に応じた車両使用停止日数が定められています。今回の改正案では、この日数が次のように引き上げられます。

いずれも初犯からいきなり日数が倍近くに引き上げられており、再違反以降は現行より早い段階で180日という重い処分に達する設計です。「1回目は大目に見てもらえる」という感覚は、改正後は通用しにくくなります。

白トラ行為の行政処分、車両使用停止日数が引き上げに。道路運送法78条違反は初犯40日→80日・再違反80日→180日・再々違反120日→180日、無許可営業等は初犯60日→120日・再違反120日→180日に引き上げられるインフォグラフィック

荷主・運送事業者への実務影響

今回の引き上げは、直接には運送事業者・白トラ業者側への行政処分(車両使用停止)の重さに関わるものですが、実務上の影響は荷主・元請け側にも及びます。委託先が白トラ業者だった場合、その業者が長期の車両使用停止処分を受ければ、運搬そのものが止まり、現場や納品スケジュールに支障が出かねません。前回記事で解説した「委託した側も罰則対象」というルールとあわせて、次の点を再確認しておくことをおすすめします。

  1. 傭車・下請け先が緑ナンバー(許可済み)かどうかを再確認する
  2. 自社の白ナンバー車両の使い方が、白ナンバーのままでOKな範囲(自己所有貨物の運搬・本業付帯の運送など)に収まっているか確認する
  3. 判断に迷う場合は、最寄りの運輸局へ早めに相談する

まとめ

令和8年4月の白トラ規制強化に続き、9月下旬には行政処分そのものの重さも引き上げられる見通しです。車両使用停止日数が初犯から大幅に引き上げられる内容のため、白トラ業者への委託リスクは今後さらに高まります。自社・委託先双方の運送体制を、あらためて点検しておきたいところです。

※本稿は令和8年7月30日時点で公表された意見募集案に基づく時点情報です。改正案は意見募集を経て内容が変更される可能性があるため、正式な処分基準の内容は今後の国交省の発表でご確認ください。

参考・出典

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