2026年 スーパーエルニーニョ 観測進む
2026年は、過去10年で最も勢力の強い「 スーパーエルニーニョ 」が発生する可能性が高いと予報されています。全国的な高温傾向に加え、台風の発生数増加・接近ルートの変化も懸念されており、盛岡・岩手の建設業にとっても、河川インフラや防災対策工事の重要性が一段と高まる見通しです。本記事では、最新の気象予測をもとに、地域の建設事業者として今から備えるべきポイントを解説します。
スーパーエルニーニョとは(2026年の状況)
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域東部(南米沖)の海面水温が平年より高い状態が続く現象です。米海洋大気庁(NOAA)は2026年6月11日、エルニーニョ現象の発生を正式に宣言し、気象庁も同月、2026年春からエルニーニョ現象が発生しているとみられると発表しました。基準海域(エルニーニョ監視海域、Nino3.4)の海面水温偏差が3か月平均で2度以上に達した状態は「スーパーエルニーニョ」と呼ばれますが、2026年7月15日時点の週別海面水温偏差はすでに2.1度に達しており、この基準を上回る水準まで進んでいます。
「エルニーニョ=冷夏」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、2026年はこの傾向が当てはまらない見込みです。NOAAの予測では63%の確率で「非常に強い」規模まで発達するとされ、ピークは2026年10〜12月頃と見込まれています。一部の予測では、観測史上最強級になる可能性も指摘されており、一部地域での過酷な干ばつ、別の地域での激しい嵐、地球規模の気温上昇につながる恐れがあります。

全国・東北への影響予測(猛暑・台風増加リスク)
2026年の台風発生数は28個程度と、平年の約25個を上回る見込みです。さらに、台風の発生位置が平常時より南東側へずれる傾向があり、日本へ向かうまでに海上を進む距離が長くなるため、勢力を維持したまま接近しやすくなるとされています。台風の発生場所が東寄りになると、日本へ直接接近・上陸するルートをたどる台風が増えるリスクも指摘されています。
参考として、前回のスーパーエルニーニョ(2015〜2016年)では、台風発生数27個(平年上回り)のうち16個が「非常に強い」勢力まで発達し、2015年9月には関東・東北地方で記録的豪雨が発生した事例があります。今回も同規模、あるいはそれ以上の勢力になる可能性がある点に注意が必要です。
盛岡・岩手への具体的な影響(豪雨リスク、融雪期の変化)
東北地方の3か月予報では、東北太平洋側で降水量が平年より多くなる確率が30%とされています。盛岡を含む岩手県内でも、局地的な豪雨や河川の増水リスクが例年より高まることが想定されます。また、全国的な高温傾向は冬から春にかけての融雪パターンにも影響し、融雪期の急激な水量増加による河川・道路インフラへの負荷が例年と異なる形で現れる可能性があります。
建設業として今から備えるべきこと
全国的な高温傾向を踏まえ、現場作業員の熱中症対策は例年以上に重要になります。こまめな休憩・水分補給の徹底、作業時間帯の見直し、暑さ指数(WBGT)に基づく作業中止基準の運用など、基本的な対策の再確認が求められます。
台風・豪雨の増加リスクを踏まえると、河川・道路インフラの整備や防災対策工事の重要性も一段と高まります。堤防や排水設備の点検・強化、土砂災害リスク箇所の事前対応など、地域のインフラを支える建設業として、平時からの備えが被害の未然防止に直結します。
石名坂では、道路・河川インフラ整備や防災対策工事を通じて地域の安全を支えるとともに、環境面ではIES(KESの岩手県版、内容はKESと同一の環境マネジメントシステム)ステップ1の取得を目指し、環境管理体制の構築に取り組んでいます。気候変動に伴うリスクの高まりに対し、事業活動そのものの環境負荷低減と、地域インフラの強靭化の両面から備えを進めています。
まとめ
2026年は過去10年で最強クラスとなる可能性がある「スーパーエルニーニョ」の発生が予報されており、全国的な高温傾向、台風の増加・大型化、東北太平洋側での降水量増加が懸念されています。盛岡・岩手の建設業にとっては、熱中症対策と防災インフラの強化が今から取り組むべき課題です。石名坂は今後も、地域のインフラを支える立場として、変化する気候リスクへの備えを進めてまいります。
※本稿は執筆時点の気象予報に基づく内容であり、今後の観測データの更新により見通しが変わる可能性があります。

