面積の測り方(三角形の3辺の長さがわかる場合)の求め方( ヘロンの公式 )

1. ヘロンの公式 とは?

三角形の面積を求める際、通常は「底辺×高さ÷2」を使いますが、「高さがわからないけれど、3つの辺の長さはわかっている」という時に非常に便利なのが「ヘロンの公式」です。

2. 公式の形

1. ヘロンの公式

三角形の3辺の長さを \(a, b, c\) とすると、面積 \(S\) は次の式で求められます。

\( s = \frac{a+b+c}{2} \) とおくと、

\( S = \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)} \)

💡 ポイント:この「スモールエス(\(s\))」を先に計算しておくのが、計算ミスを減らすコツです。

2. 具体的な計算例

問1.例えば、3辺が 5, 6, 7 の三角形の面積を求めてみましょう。

  1. ① まず \(s\) を求めます。
    \( s = \frac{5+6+7}{2} = \frac{18}{2} = 9 \)
  2. ② 公式に当てはめます。
    \( S = \sqrt{9(9-5)(9-6)(9-7)} \)
  3. ③ 中身を計算します。
    \( S = \sqrt{9 \times 4 \times 3 \times 2} \)
    \( S = \sqrt{216} \)
  4. ④ 答え:
    \( S = 6\sqrt{6} \)

問2. 例えば、3辺が 3, 4, 5 の三角形の面積を求めてみましょう。

  1. ① まず \(s\) を求めます。
    \( s = \frac{3+4+5}{2} = \frac{12}{2} = 9 \)
  2. ② 公式に当てはめます。
    \( S = \sqrt{6(6-3)(6-4)(6-5)} \)
  3. ③ 中身を計算します。
    \( S = \sqrt{6 \times 3 \times 2 \times 1} \)
    \( S = \sqrt{36} \)
  4. ④ 答え:
    \( S = 6 \)

気づきましたか?

三辺の長さが3.4.5になるときは、直角三角形ですよね。

このときの、三角形の面積の求め方は、(三角形の面積)=底辺×高さ÷2ですよね。

ヘロンの公式で出した答えと一致しますね。

無駄な豆知識

三角形、台形の公式は、2で割りますよね。こちらの公式は、2つ重ね合わせると平行四辺形になるから、底辺×高さで面積を出してから、2つ重ねているから、2で割ると面積がでるということですよね。

このイメージで覚えると、年をとっても忘れにくいので、イメージすることは大切です。

このように私たち建設技術者は、ヘロンの公式を使って、様々な形でも、三角形を作って面積を求めていきます。

例えば、下の写真のようなカラー舗装の歪な形も、小さな三角形を組み合わせて、面積を図ります。

カラー舗装の展開図

写真の手前側が、展開図の左側であり、写真の奥の踏切が、展開図の右側になります。

これによって、緑色のカラー舗装の面積は、40.404㎡あることを証明してます。

完成検査の時には、実際にこの面積があるかどうかを調べるために、任意の箇所を指定して、測定して、この展開図のとおりになっているかを確認します。

写真をよく見てみれば、緑の角に、クレヨンで矢印が書いていますでしょ。そこが測定した場所なんです。

ヘロンの公式

【難所突破】sinA の複雑な式は、こうやって崩す!

余弦定理を代入したあとの sinA の式は、一見すると絶望するほど複雑です。しかし、中学校で習った「2つの因数分解の公式」を順番に使うだけで、魔法のようにスッキリとまとまっていきます。

① まずは通分して、式を1つにまとめる

ルートの中身である 1 – (cos A)² を計算します。

1 – { (b² + c² – a²) / 2bc }²
↓ 分母を (2bc)² に揃えて合体させます
{ (2bc)² – (b² + c² – a²)² } / (2bc)²

② 分子に「和と差の積」を使う

ここから分子だけをイジっていきます。分子は X² – Y² の形になっているので、公式 x² – y² = (x+y)(x-y) を使って2つのカッコに分けます。

{ 2bc + (b² + c² – a²) } { 2bc – (b² + c² – a²) }
↓ カッコを外して少し順番を入れ替えます
(b² + 2bc + c² – a²) (-b² + 2bc – c² + a²)

③ 今度は「カッコの2乗」を作る

並び替えた式をよく見ると、公式 x² ± 2xy + y² = (x ± y)² が隠れています。これをくくり出します。

{ (b+c)² – a² } { a² – (b-c)² }

④ もう一度「和と差の積」を使う!

またしても X² – Y² の形が現れました!もう一度 x² – y² = (x+y)(x-y) を使って、さらに細かくバラバラにします。

(b+c+a)(b+c-a)(a+b-c)(a-b+c)

これで因数分解は完了です!4つのカッコが綺麗に並びました。


魔法の文字「s」の登場

ここで、式を極限までシンプルにするための「魔法の置き換え」を行います。三角形の3辺の合計を半分にしたものを s と置きます。

2s = a + b + c

これを、先ほどバラバラにした4つのカッコに当てはめていきます。

  • a+b+c = 2s
  • b+c-a = (a+b+c) – 2a = 2s – 2a = 2(s-a)
  • a+c-b = (a+b+c) – 2b = 2s – 2b = 2(s-b)
  • a+b-c = (a+b+c) – 2c = 2s – 2c = 2(s-c)

これを全部かけ合わせると、分子はこうなります。

2s × 2(s-a) × 2(s-b) × 2(s-c) = 16s(s-a)(s-b)(s-c)

ついにフィナーレ!面積公式へ

長かった式をルートの中に戻します。

sin A = √ { 16s(s-a)(s-b)(s-c) / (2bc)² }

分母の (2bc)² と、分子の 16(4の2乗のこと)は、ルートの外に出すことができます。

sin A = { 4 / 2bc } √ { s(s-a)(s-b)(s-c) }
約分して…
sin A = { 2 / bc } √ { s(s-a)(s-b)(s-c) }

最後に、これを三角形の面積公式 S = (1/2) × bc × sin A に代入します!

S = (1/2) × bc × { 2 / bc } √ { s(s-a)(s-b)(s-c) }

1/2 と 2、そして bc と bc が見事に約分されて消滅し……

S = √ { s(s-a)(s-b)(s-c) }

ヘロンの公式の完成です!

大人になって、因数分解なんて、社会に出てからは使わないよとよく言われますが、こうやって見ると、私たちはお世話になっていて、気づいていないだけなんですね

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