道路がしっかり固まったかを測る「現場密度試験」
道路や駐車場をつくる工事では、砕石(路盤材)を敷いたあとに重機(ローラー)で何度も踏み固めます。しかし、「何回ローラーが通ったか」だけでは、本当に地面の奥までガチガチに固まったのか証明できません。そこで、現場の地面が「設計で求められている目標の固さ(密度)」に達しているかを実際に測って確認するのが「 現場密度試験 」です。
現場密度試験にはいくつか種類がありますが、日本の土木現場で最も一般的に行われているのが「砂置換法(すなちかんほう)」というやり方です。

一般的な「砂置換法」の仕組みと手順
密度(1cm³あたりの重さ)を計算するには、「重さ」と「体積(広さ)」の2つを知る必要があります。
現場の地面を掘り起こした土や砕石の「重さ」はハカリに乗せればすぐにわかります。
しかし、掘り起こしてバラバラになった土の「正確な体積」を測ることは不可能です。
そこで、「掘り出した土」ではなく「掘ったあとの穴の体積」を測るという逆転の発想を使います。
これが「砂置換法」の最大のポイントです。具体的には次のような手順で行います。
手順1:現場の地面に穴を掘り、重さを量る
試験をしたい場所の地面を、直径15cmほどの円柱状に掘り起こします。
そして、掘り出した土や砕石の「重さ」をハカリで正確に量ります。
(※土に含まれている水分量も同時に調べます)
手順2:掘った穴に「特殊な砂」を入れる
ここからが「砂置換(砂に置き換える)」の作業です。
試験用のロート(漏斗)のような器具を使い、掘った穴の中に「試験用の標準砂(ひょうじゅんさ)」を静かに流し込み、穴をすり切り一杯にします。
手順3:穴の「体積」を計算する
この試験用の砂は、「1cm³あたり何グラムか(砂の密度)」が極めて正確にわかっている特別な砂です。 そのため、「穴を埋めるのに何グラムの砂を使ったか」がわかれば、逆算して「穴の体積」を正確に割り出すことができるのです。
手順4:現場の「実際の密度」を算出!
「手順1で量った土の重さ」を「手順3で計算した穴の体積」で割り算することで、ようやく現場の地面の「実際の密度(現場乾燥密度)」を算出することができます。
算出した密度から「締固め度」を判定する
現場の密度が計算できたら、いよいよ合否の判定です。
前回の記事で解説した、試験室で算出した最強の固さである「最大乾燥密度」と、今測ったばかりの現場の密度を比較します。
- 現場の密度 ÷ 試験室の最大乾燥密度 × 100 = 締固め度(%)
公共工事などでは、「この締固め度が95%以上(あるいは90%以上)あれば合格!」という厳しい基準が設けられています。この試験をクリアして、初めて次のアスファルト舗装の工程に進むことができるのです。
気を付けてほしいのは、岩手県の共通仕様書では、歩道・車道の基準値は異なるため、締固め度の目標値に達するように、十分に締固めをした方が無難です。試験の数が少ない場合は、97%となる場合もあります。
確かな品質管理で、丈夫な地盤をつくる石名坂
「現場密度試験」は、私たちが普段何気なく走っている道路が、いかに厳密な計算と試験のもとに作られているかを示す重要な検査です。
この記事を書いた理由は、【㎥ りゅうべい】の説明した記事が、意外と多くの人に読まれていることに気が付き、新人の方が検索しているのだろうと思いました。土木の勉強は、文字だらけで、経験しないとイメージが湧かないのが現実です。少しでも、言葉の意味をイメージしてもらうためにも、今後、専門的な記事も多めに書いていこうと思います。
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