建設業における特定荷主の判断につながる年間運送重量の計算方法
建設業における 特定荷主 の判断につながる年間運送重量の計算方法
建設業における特定荷主(改正物流効率化法に基づく)の「運送重量」の計算は、年間の貨物取扱量が9万トン以上であるかどうかが基準となります。
荷主(建設会社)が自社で把握している実際の重量データを合計するのが基本ですが、難しい場合は複数の算定方法が認められています。
まずは、建設業は、どの建設資材が対象になるのか?
建設資材(砕石など)、土砂運搬、鉄骨、コンクリート製品、重機、産廃などの運送も含まれます。
生コンは?→工場側がミキサー車を手配している場合、第1種荷主としての計算には含まれません。ただし第2種荷主としての計算では扱いが変わりますので、下の注記もあわせてご確認ください。
- 理由: 生コンは品質保持(スランプ試験など)の関係上、工場側がミキサー車を手配し、現場まで「持込(運賃込み価格)」で納入する契約が主流だからです。
- 判断基準: 運送業者(ミキサー車)と直接契約し、運賃を支払っている主体が第1種荷主になります(物資の流通の効率化に関する法律 第30条第8号)。
- 第2種荷主としては別の判断になります: 同法第30条第9号は、自らの事業に関して継続して貨物を運転者から受け取る者、または運転者に引き渡す者を第2種荷主としています。生コンを現場で受け取る側も、この区分に当てはまる場合があります。
- 特定荷主の判定は2本立てです: 同法第46条は「特定第一種荷主及び特定第二種荷主」をあわせて特定荷主としています。第1種としての重量と、第2種としての重量はそれぞれ別に判定されます(同法第45条第1項・第5項)。第1種の計算に含まれないからといって、第2種の計算でも対象外になるとは限りません。
- ただし除外もあります: 第2種荷主としての算定では、貨物の受渡しを行う日時を運転者に指示することができないものは除かれます(同法第45条第5項)。生コンの納入がこれに当たるかどうかは、実際の取引の形によりますので、判断に迷う場合は管轄の経済産業局などにご確認ください。
運送重量の具体的には以下の手順で算出・整理します。
1. 対象となる貨物重量の範囲
- 対象範囲: 原則として、建設会社が発荷主(出荷)として発送した、あるいは着荷主(受入)として受け取った貨物の「実重量」の合計。
- 計算期間: 毎年4月1日から翌年3月31日までの1年間。
- 含むもの: 建設資材、鉄骨、コンクリート製品、重機、産廃などの運送。
- 注意点: 混載や中継輸送の場合、その荷主が運送させた純重量を計算する。
2. 計算方法の選択肢(合理的な方法)
建設業は現場ごとに運送の特性が異なるため、実情に合った方法を選択します。
① 実データベース(帳票・運送日報):運送事業者から提供された日報、請求書、あるいはマニフェスト(産業廃棄物)にある重量を積み上げる。最も精密な方法。
② 単位重量当たりの換算:出荷金額や工事原価などから、業界平均のトン換算原単位(トン/億円など)を用いて推計する。
③ 容積からの換算(容積換算重量):重量の把握が難しい資材(比重が軽い材料など)は、容積()に換算係数を掛けて重量に換算する。
④ パターン集による算出:トラックの積載率などから算出する。
3. 具体的な算定ステップ
- データの集計: 4月1日〜3月31日の全物流データを収集する。
- 実重量の計算: 毎回の運送ごとの重量(トン数)を足し合わせる。
- 例:10トントラックで100回運んだ場合、1,000トン。
- 複数運送の考慮: 一つの現場で積卸しを複数回行う場合、その運送全体の重量を計算する。
- 9万トンとの比較: 合計重量が9万トン以上か、未満かを判定する。
4.報告徴収への対応
具体的な重量の数値は任意記載ですが、9万トン以上であることが疑われる場合など、国から報告を求められた場合に備え、算定根拠(計算に用いたデータ、方法、換算係数)を事業所ごとに適切に整理・保存しておく必要があります
詳細なガイドラインは、物流効率化法理解促進ポータルサイトや、管轄の経済産業局の情報を必ず確認してください。
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